血管力と血圧
血圧のコントロールのためにも、血管力は重要です
細胞に必要な酸素や栄養を届けるために、体内にはりめぐらされている血管には、血液をスムーズに全身に送り出すため、圧力がかかっています。
この、血液が内側から血管壁におよぼす圧力のことを「血圧」といいます。
血圧に関しては、自覚症状が特になければ、低血圧でも問題はありませんが、問題なのは、血圧が高すぎる高血圧です。
高血圧の発生には、遺伝的要素と環境的要因が関わっています。
おもな環境ファクターには、交感神経の興奮、塩分の過剰摂取などがあります。
交感神経は、自律神経の一種で、血圧をコントロールする役割があります。
交感神経はストレスなどを受けると興奮気味になり、心拍数を上げて心臓の拍出数を増やします。また、腎臓に働きかけてレニンと呼ばれる酵素を分泌させ、これにより血管を収縮させるアンジオテンシンが合成され、血圧が高くなります。
塩辛いものを食べると喉が渇きますが、ナトリウム摂取が多いと、体内濃度を抑えるために水分摂取が増えて、血液量も増えます。ナトリウムは、血管壁の細胞に入り込み、血管をふくれさせて血液の流れを悪くさせます。
さらに、過食、運動不足などが重なると、血管の老化が加速して、動脈が厚くなり、
動脈硬化が進行していきます。
そうなると、血管の抵抗が増すので、血圧は上昇します。
血圧をコントロールするためにも、生活習慣を見直し、血管力を向上させることが大切です。